メタバースでの旅行はあり!?~『未来のお金の稼ぎ方 お金が増えれば人生は変わる』を読んで考えた

読了本

「未来の」とタイトルについているだけあって、本書の内容はあくまで「今の」ではなくて「未来の」のもの。

そのため取り上げている事例は「NISAとiDeCo、賢く貯めるならどちらが良いか」「副業禁止の会社でバレずに副業をする方法」「年利5%の増やし方」…といったものではありません。

それはたとえばメタバースだったりメタバースだったりメタバースだったり…。
「メタバース以外にも、なにか取り上げているでしょ」と思いますよね。
ええ、たしかに取り上げていたんです。いたと思います。いたはずです。ただ私の中で、一番記憶に残ったのがこの言葉なんです。

 

簡単に云うとメタバースとは仮想空間のこと。
なので本書に出てくる「メタバース」はすべて脳内で「仮想空間」に置き換えて読みました。
だって適当な日本語に置き換えないと、読み進められないんだもん。…と、ここ(「メタバース」)で振り落とされる人もいるんだろうなあ。まだ冒頭なのに。

 

本書ではデジタル円やステーブルコインなど、私からすると「聞いたことはあるけれど、なにがなんだかよく分からない。やっと萌芽が見えたくらいなのかなあ?」的な感じの、未来に通用すると思われる稼ぎ方を取り上げています。
それがメタバースで展開していく、と。

それらに混じり、「未来ではメタバースを使った旅行ができるかもしれない」というような内容が載っていました。

自宅に居ながらにして移動時間もなく、もちろん時差もなく、その場で遠い外国のさまざまな場所を見ることができる。
疲れることもないし、危険な目にも遭わない。

まあね、たしかにね。そうだけど。

でも結局、現地へ行きたくなると思う。
それは「現地での体験」ができないから。

「見る」ことはもちろん、「食べる」は、事前にその旅行先で食べたい料理等を注文し、届けてもらえばOKだし、このまま進化を遂げればメタバース上で仮想通貨を使って仮想空間にいる「私」が買い物できるようになるというけれど。

その場の「匂い」までは再現できないだろうし、肌で感じる空気感や、時間・費用・体力をかけた達成感の再現も当然ムリ。

南の島の空港へ降り立った時の、あの南国特有の香り。
凍てつく寒さの中、食べた熱々のスープが五臓六腑にしみこむ感じ。
花火大会で夜空高く打ちあがった花火を友達と観たあの夜の感動(…と、その後、乗って来たバスを探し出すまでの苦労)。

メタバース上での旅行では、それらが一切、ない。

「楽して風景を見て楽しめるなら、それでいいよね」という人たちには人気になるだろうけれど、ん~、やっぱり物足りないっっ。

 

ただメタバース上での旅行でも、旅先での出会いや、駅前・広場等でストリートミュージシャンの演奏も聴ける…のかもしれない。
路線バスに乗って目的地付近のバス停で下り、目的地まで歩いて…というのもできるようになるのかもしれない。

最近では4DXで映画を観ると、スクリーン上の登場人物たちが直面している振動などを体験できるというし。
映画の場合は事前にプログラミングされている事柄だけど、これを突発的事態に対応できるようにすれば、メタバース上の旅行とはいえ、よりリアルな旅行に近づけるかと。
…といっても「匂い」の再現は難しいよね!?

匂いは感じられないとしても、自宅に居ながらにして憧れの地へ旅行ができるのは魅力的。
だけど、それはあくまでも代替品なので、旅行熱がさらに高まると思う。

 

…と思ったけれど腕にバンドを巻いて、そこから旅先に漂うさまざまなニオイ(芳しいモノから臭いモノまで)が噴出されれば解決!?
イヌの糞を踏んだ時の感触等もリアルに伝わるようになれば、さらにgood(いや、私はまだ踏んだことないけど)。

いやいや、それでも、海外で宿泊ホテル前から乗ったタクシーがボッタくりで、それに気づいた同行者と知恵を絞り出して逃げたあの体験できないと思う(結果、ホテルから免税店までタダ乗りしたことに…)。

 

話が二転三転して読みにくいと思いますが、それだけメタバース上での旅行には夢というか将来性が詰まっているということ。

本物志向の方はリアルな旅行を。
お手軽な旅行を楽しみたい方はメタバース上で。
近い将来、旅行の形態が変わる…かもしれません。

その時、私はどうするかなあ。それまで生きているかなあ。
「若い頃に行けなかったウユニ塩湖へ、メタバースで旅行してくるね」なんて言ってるかも!?

 

メタバース上での旅行以外にも、『未来のお金の稼ぎ方 お金が増えれば人生は変わる』には、さまざまな「未来の」お金の稼ぎ方が紹介されています。興味のある方はぜひ一読を。
「メタバースでアルバイト」ができるようになったら、即、応募しちゃおうっと。

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今回の読了本▼
『未来のお金の稼ぎ方 お金が増えれば人生は変わる』幻冬舎 / 児玉 隆洋